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Love Sickness×Love Potion [アトラ系プラリア]

アトラのプラリアを書くにあたって人様のPCは極力出さないようにしています。
以前と違ってお借りしました報告がなかなかできないから。
今回はそれを破りました。オリンさんを書いてしまった! 勝手に!

オリンさんはPCとしてもPLとしても尊敬と憧れの対象でした。
「オリンさん(とPL様)天才か…!」と目から鱗が落ちまくりだったから。
頭悪いのバレませんように!と結構必死で繕ってチャットしていました(笑)

後日談前のチャット中、冗談でホレ薬と言ったら本当にいただけることになり、
薬をいただく過程はどんなだったか、そのへんをちょっと書いてみたくなりました。
オリンさんの口調や行動がこれであっているのかは迷うけど。
私的にはこういう感覚でいてくださったのならめちゃくちゃ嬉しいです。
たぶん、ここをご覧になることはないだろうけど。
勝手にお借りしてすみません。未だに、憧れと尊敬をもっています!

そして、6回個別リアの裏側で23歳の男子は何を思っていたのかも書きました。
初読当時は「な、生殺しー!」と思ったのだけ覚えています。
まぁでも、タウの迫り方(?)も煮え切らないものだったから仕方あるまい。
あの時は本当に「親愛>恋慕」でいずれ結婚を意識しそう…的な感覚だったから。
なので、少々生々しい描写は10年経たオバチャンが想像した部分です。

第4回リアで、体を支えたときに脇に胸があたってたりするんですよ。
でも、その時のタウはまったくこんな風にはなっていません。
レイニさんは気丈だけれど、弱さをもった女性でもある、そう認識しただけでした。

まぁ、そんなこんなで、焦がれるほうに転がる過程をご覧下さい。

*****【Love Sickness×Love Potion】*****

 港の開拓用地を探しに出て2日目の晩だった。
 空のカップを並べて湯が沸くのを待ちながら、タウラスは迷っていた。
 その手には小さな薬包がある。
 それは、数日前にオリンから貰い受けたものだった。

*****

「これを」

 手渡されたものの中身は粉薬のようだ。
 交渉に赴く際、薬を準備されることはあったが、暫くはその予定もない。
 探索用にかと思ったが、そもそもこれは内服薬であり、外傷に使うものではなさそうだ。

「なんですか?」
「惚れ薬だ。…媚薬と言う方が解りやすいか」

 耳を疑う。
 たとえ知識があったとしても、そういう類の薬を浅慮に作るタイプには思えなかった。

「レシピを頼まれて念のため試作したんだが、私には必要ないからな」
「…なぜ俺に?」
「何故と言われると……背中を押したくなったから、だな」

 少し考えこむようにしてから、緩い笑みと共にそう告げられた。

「使おうが使うまいが君の自由だ。不要なら棄ててくれ」

 トン、と背中に掌が当てられる。ほんの一瞬だけ。
 それでも、頑張れと励まされたのだと、強く感じた。

*****

 オリンにはレイニへの想いに気づかれている。
 あの日、危機的状況で、レイニの手を離さなかったことは間近で見られているし、その後も彼女と二人になりたくて、病室から席を外してほしいと頼んだ。
 そしてまだ、成就していないことも察しているようだ。

 レイニは保養所の一件以来、結婚を勧めてくるようになった。
 でも、この島で結婚してもいいと思える女性は彼女以外には見つかりそうもない。
 だから、貴女との結婚を考えてみたいと伝えたつもりだったのに、何故だか息子になれと言われた。
 少し考えはしたのだ、息子の立場を受け入れることも。彼女が望むなら叶えてあげたい気持ちもあった。
 でも、同じ屋根の下であのスキンシップが続くのなら、到底無理だ。

 現にあの晩、仮宿である病室に帰ってから、寝つけずに苦労した。
 火照った頬に、艶を帯びた瞳。寄り添われて伝わる体温。柔らかく首を擽った髪。抱き締めて分かる、女性らしい華奢さ。それでいて柔らかい肉感。
 目を閉じると鮮明に思い出してしまって、とても眠れなかった――悶々としすぎて。
 いっそ自力ですっきりさせるべきかと迷って、そんな穢すようなことすべきではないと、無理矢理に眠って。
 結果、夢を見た。
 都合のいい展開の…如何わしい内容の…むろん相手は……。
 目が覚めて、罪悪感と自己嫌悪とで自分を切り殺したくなった。
 でも、覚めなければよかった…そう思ったのも本心だ。
 その日は顔を見るのさえ、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

 あの晩以来、平静を装ってはいても、募る想いに翻弄され続けている。
 胸焦がすこの感覚は――恋だ。
 気がつけば目で姿を追って、こっちを見ないか、名前を呼んでくれないかと考えていたりする。
 触れたいと思ってしまう。抱きしめて、包み込んで、不安ももっと分けてほしくて…もう、あんなふうに泣かせたくなくて。
 幸か不幸か、盗み見るには絶好のポジションに就いていて、それ故に想いは日々大きくなるばかりだ。

 大好きだと、私も共に在りたいと言ってくれた。
 なのにどうして息子なのか…。
 それでは近くに居ることはできても、邪魔できない。
 誰にも渡したくないと言えない立場で、むしろ今より形勢は不利になってしまう。

 手の中の薬包を見つめる。
 好意は持たれているのだから、効き目はあるだろう、たぶん。
 でもそれが切れた時、彼女はどう思い、自分はどう感じるのか…。
 何度考えても後悔しか思い浮かばない。

「使え…ませんよ、オリンさん…」

 結局、行き着くのはそこだった。
 オリンは背中を押したくなったと言っていた。
 使う使わないは別として、あの瞬間にもう仕向けられたのだ、迷わずに踏み出せと。
 だからもう、当たって砕けるしかないのだろう。
 袖にされたとしても諦めることなどできないから、そうなれば長期戦に持ち込むしかない。
 しつこいくらい貴女がいいと伝え続けるまでだ。根負けしてくれるまで。

 カタカタとケトルが音をたて始めた。
 包みを仕舞い、茶葉を用意しながら思い巡らせる。
 なにから、どう伝えるか。
 湖の集落との交渉よりもずっと思い悩む。
 これから挑むのは、一生を左右する――重要なミッション。

*****
書いてみたら下半身で選んだみたいにも読めるな(汗)
ええとね、最初の恋を死別で引きずってるので、
他の女性に心が動かなくて、その気にもなれなくて、
なのにそれが覆って、恋を自覚した…という事です。
親愛の気持ちできっとこの人だ~と思ってたら、
今までは動かなかった食指が動いちゃって、
この人じゃなきゃ駄目だ!…と確信し焦るのであった。

それはともかく、オリンさんに師事してしっかり学べよ!
レイニさんの主治医は自分じゃないと落ち着かないだろうしなー。



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